『先生のホンネ』という本なのですが、立ち読みしながらパラパラページをめくると最後のあたりにここ数年の高校教員の年齢比率を表したグラフがありました。驚いたことに、3年前の2007年の全国高校教員(私立含む)の中で25歳未満の教員の割合が0.8%だったのです。
25歳以上を超えるとぐんと伸びて約5%になるのですが、25歳未満の教員の数があまりにも少なすぎます。この手のグラフは20代というくくりで出ていることが多いので、20代だけでみた数値の5.8%だけを見たら騙されているところでした。ちなみに、2004年は約1%だったのでさらに減少しているということです。
実際は25歳未満の常勤・非常勤の先生も多くいらっしゃるので、この数値は常勤・非常勤を抜いた上での計算だと思うのですが、それでも低すぎます。さらに、私立は1年間常勤講師をすれば自動的に教諭に上げてくれる学校もあるので、公立学校となるとさらに低くなるのでしょうはないでしょうか?
おそらく、意図的に25歳未満からは採っていないのでしょうね。新卒というと、いちばん早くて22〜23歳ですから、高校の生徒とは10歳も年齢が離れていません。これが小学校中学校なら、10歳〜8歳以上離れているので問題がありませんが、高校だと年齢が近すぎるので生徒と一緒になって色恋沙汰などの問題が起きかねません。その様な危険因子を持っているものを正式採用するのは都道府県側としてはリスクが高い・・・というのが本音なのでしょう。
自分の周りでも、院生卒業で高校教員に正式採用されている人は学部に入る前に浪人をして院を出るころには25才を超えている人でしっかりしている人(大人っぽくって能力がある人)でした。
今まではその場の面接で試験官から良い評価を引き出せば良いと思っていたので、この数値を見たときに愕然としました。この事実を知っていれば、もう少し気持ちの持ちようが変わっていたんですが・・・。世の中というのは純粋な能力合戦や公平な試験だけで回っているのではないということがよくわかりました。やはり、本は日ごろから読んでおくべきですね。
ちなみに自分は早生まれなので、来年25歳になります。来年の採用試験以降が焦点となりそうです。一次試験は突破しているし、二次試験も攻略法がだんだん見えてきているので頑張ります。