2009年02月16日

生得的言語習得観と用法依存モデルについて

後期に履修した科目である「心理言語学」のレポートをブログに掲載します。

チョムスキーの生得的言語習得観の特徴を概観せよ
チョムスキーは、人間の言語習得を説明するためにはそのための特別な生得的能力を仮定しなければならないと考えた。人間は生まれながらにして普遍文法(UG)が備わっており、それを基にして、外部の入力を受けてパラメーターを設定し、文法規則を習得するという立場をとっている。この普遍文法は、一般的認知能力とは独立したモジュールであり、人間ならば誰しもが母語を身に付けることが出来るとしている。

用法依存モデルの前提を説明せよ
チョムスキーのアンチテーゼとして提唱された認知言語学においては、言語習得の説明を用法依存で説明している。チョムスキーは言語習得の普遍性を解決するために一般的学習能力とは普遍文法を仮定したのに対して、こちらは言語習得の普遍性を一般的学習能力に求めている。言語の習得は、一般的な認知能力である意図の読み取りや、パターン発見を使いながらされると考えているのである。つまり、チョムスキーと違って言語習得を先天的能力に依存するものと捉えてはいない。

用法依存モデルによる言語習得の基本的プロセスを説明せよ
言語習得の学習プロセスは、「個別事例を覚える」→「個別事例を集めて共通性を感知し、ローカルルールを作る」→「更に一般化を進めてグローバルルールを作る」と大まかに分けることが出来る。
動詞goの過去形の習得を例に挙げて考えてみよう。まず、子どもは個別事例としてwentを最初に覚える。しかし、学習が進むに連れて、他の動詞の事例に当たっていくと、動詞の過去形を作るには形態素-edをつければよいというローカルルールに気づく。すると、一時的にgoedといった具合にそのローカルルールを過剰一般化する。しかし、再び事例を集めていくうちに、動詞の過去形には規則的に変化するものと不規則に変化するものがあると気づくようになりグローバルルールに達する。このようにして、個別事例を集めていき、そこから一定のパターンを発見していき文法を子どもは習得する。
posted by ブラック・マジシャン at 00:29| 兵庫 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 勉強・学問 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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