2006年12月24日

Riffle the Hands

久しぶりのカードゲームに関する記事なんですが、今回は日本でよく問題視されている「手札シャカ」について国際的な見解を述べます。今回の手札シャカの定義については、ゲーム中に自分の手札を音が出るようにシャッフルし続けることとします。英語では、riffle one's handsと表現しています。この行動について、SGCでのプレイヤーの様子やジャッジに対しての質問、そして国外のマナー意識に関して論じようと思います。

まず、この国での手札シャカについてですが、この行為に対しては非常に寛大です。音が出ようが出まいが、ほとんど気にしていません。この国の人間は、非常におおらかなので、日本と比べちゃうと話がしにくいと思いますが、手札シャカシャカに対しては非常に寛大です。

では、どの程度の人間が試合中に手札シャカシャカをやっているかというと、主観的なデータですが、4割程度の人がriffleを行っています。特に上級者に顕著です。あのRezaもよく手札のシャッフルを行っています。彼に訊くと、「日本ではあまり好まれていないけど、この国では手札をシャッフルしていてもその音が気になる人はまったくいない。」とのことでやっていることです。(前に日本にいたときは多少気にしていたそうですが)
確かに手札をシャッフルし続けていると、カードの硬さの都合上音が出てしまいますが、この国の人々にとっては些細なことでしかないということです。

では、ジャッジの手札シャカへの姿勢ですが、これも寛大です。昨日はMarcが珍しく遊戯王で遊んでいたのですが、彼もよく手札シャカを行っていました。彼に「試合中にシャカシャカし続けてもよいのですか?」とたずねると「反則にはならない」とのことでした。日本の現状で、手札シャカに対しては厳しい姿勢で、手札のシャッフルの音が気になるようなんですがと進言したところ、不思議そうな顔をして、「自分はまったく気にならないし、ここの人間はまったく気にしない。」といわれました。ジャッジも容認しているようなので、このような行動では、反則は取られないそうです。

では、なぜここまで多くのプレイヤーが手札のシャッフルを行うのでしょうか。これには、れっきとした理由がありました。その理由は2つあります。一つ目はカードの枚数をカウントしている。もう一つが、カードの全体像を見ている。ということです。これはMarcが教えてくれた理由で、自分もこの理由に基づいてシャッフルを行っているといっていました。

まず、手札枚数の把握はカードゲームにおいて重要な要素ですが、それを常に確認しているということです。これは普通に持っていても、簡単に確認は出来るので、あまり重要な理由ではありませんが、もう一つの理由もあるので副次的について回ってくるようです。

カードの全体像を見るというのは、一番大きな理由です。よく見る手札の保持の仕方ですが、右利きの人は扇子状に左手でカードを持って保持していますね。自分の視点から見ると次の画像のようになります。

手札の持ち方
自分から見ると手札はこのように持っていますね。

これが一般的なカードの保持方法ですが、この保持の方法だと、一番手前にある「抹殺の使徒」以外のカードは全体像が隠れてしまっています。こうなってしまうと、何のカードがあるのかわかりにくく、見落としてしまいかねません。これがトランプとかだと、左上に絵柄と数字が書いてあってすぐに何の札を持っているのか、一目瞭然ですが、これがカードゲームになると、名前やステータスなどがさまざまな位置に書いてありますから、わかりにくいです。
仮に何のカードかわかっていても、カードの効果やステータスを確認したいというのもありますから、全体像は常に把握したいというのもあります。
さらに、自分の持っているカードを動かしてどのように動けるのかを常に考えているようです。上級者でよく意味もなく手札のカードの順番を変えている人がいますが、あれは次の動きや戦術をイメージしているのです。

その証拠に、ここのプレイヤーの手札のシャッフルの仕方はほぼ一緒でした。シャッフルの仕方は写真を見てもらえばわかると思います。

1

2

3

このように、一番手前にあるカードを横にずらして一番奥にまっすぐに持っていっています。これが、ここで行われている手札のシャッフルの典型的な方法です。この方法でシャッフルし続けることで、自分が何のカードを持っているのか確実にわかるし、カードの全体像もすぐにわかるということですね。

もちろん自分がわかれば、普通に手に持ってそのまま保持してもよいし、手札シャカを行うか行わないかは各人の自由で決めても良いとMarcは言っていました。

では、音が気になるというときはどうすればよいのか?その答えは速やかにジャッジを呼んで裁定を仰ぐということです。相手に「手札シャカはやめてもらえませんか?」と訪ねてもよいそうですが、プレイヤーには相手の行動を強制する権利は基本的にないので、相手がやめるかどうかは相手次第になるということです。こういう状況になってしまうと、泥沼なのでさっさとジャッジを呼んで、裁定を仰いだほうがよいとのこと。もちろん、ジャッジが手札のシャッフルを許さないと宣言した場合は、必ずやめなければなりません。これは店やジャッジの方針によって変わることはありますが、ジャッジが駄目といったら駄目なのです。

では、最後に海外においてタブーとされている代表的な例を挙げてみましょう。Hedberg(2006)は、ジャッジとしての立場から「心理戦」と称した一線を越えた試合中の悪い行動について言及しています。その行動は、以下のとおり。

・デッキの中身をカードの効果によらずに見ること
・ヘッドフォンを着用して試合に臨むこと
・計算目的以外で携帯電話やPSPといった電子機器を使うこと
・過度の雑談
・身体障害者を装うこと
・相手への暴言や冒涜
・意図的な無礼な行動
・サイドデッキや融合デッキを見えないところに置くこと、
・相手のカードに干渉すること(例:許可なくカードを触る)
・自分がジャッジであると主張したりジャッジを呼ぶといって相手を脅すこと
・不快な絵柄のトークンやデュエルマットなどを使うこと
・過度に早くもしくは遅くプレイすること
・カードの状態を正しく申告しないこと(フィールド上の伏せカードを隠したりすることも含む)
・不適切な服装
・Nitpicking Play
・相手がミスをしたと偽り、ジャッジを呼ぶこと


Nitpicking PlayとはHerbergによると、あら捜しをするようなプレイスタイルのことで、たとえば必要以上に「何か発動しますか?」とたずねたり、天使の施しの処理を間違えたなどと、常に質問したり言うこととしています。

上記が、Herbergが実際に遭遇した実例で、このようなプレイは不適切と判断しています。

これだけリストアップされていますが、手札のシャカシャカに関してはまったく言及されていませんでした。もしかしたら、国際的に見ると日本は手札シャカシャカに対して敏感になりすぎているのでしょうか?

日本の遊戯王には、公認のジャッジというのがほとんどいませんので当然マナーや行動に関する基準がジャッジによって厳しかったり甘かったりします。いずれにしても、プレイヤーとしてトーナメントに出ている以上はジャッジの言うことを聞いて行動することが望ましいです。

Reference
HERBERG., J., 2006. Solid Ground: When do "Mind Games" Cross the Line?.[online] The United Stetes of America: Metagame.com Available from http://www.metagame.com/yugioh.aspx?tabid=33&ArticleId=6335 [Accessed 24 December 2006]
posted by ブラック・マジシャン at 15:18| シドニー ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | カードゲーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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