月曜日の朝から講義の授業です。4名の先生がローテーションで講義されていきます。前の学校ではなかった形式ですね。一人頭4回しか授業がないので、1回目からみっちりと講義を行っています。
最初の先生はカウンセリングと心理の担当です。昨今の子供の風潮や親の風潮が講義内容でした。
初回から非常に聞いていて面白い内容でした。ちょっと内容を書くと長くなりますが、書きたいので説明します。
100年ほど前の精神学者でフロイトという人がいますが、彼の提唱した自我構造理論が最近は通用しなくなったとのことです。普通は、自分の欲求(イド)をスーパーエゴで抑えつける構造となっていて、自我でイドとスーパーエゴをうまくコントロールしバランスをとって社会に適応する構図となっているのですが、最近の親や子供にはスーパーエゴが欠如した状態になっているとのこと。
これは、社会が複雑化した上に、個人主義が進行したせいで人とのつながりをあまり持たなくてよくなったからとのことなんです。昔は、人とのつながりが重視されましたから、スーパーエゴが強くないとやっていけなかったのですが、今ではそうではないということですね。
だから、最近の話題のモンスターペアレントなんていう親が出現しだしたと。規範意識の欠如といわれていますが、実は個別化が進んで社会が個人に合わせるようになり、わがままがある程度通用するようになってきた弊害というわけですね。
さらに、学童期と思春期でものの考えがガラッと変わるようです。というのも、学童期は自分を意識せずに外の世界の情報や物に興味をもち、それらを収集する時期にあります。だから、大人から見ればつまらないもの(切手とかカードとか)を収集するのが好きなわけです。また、他者に対して憧れや理想を持ちそうなりたいなと思う時期でもあります。
一方、思春期では興味の対象が外の物から、自分の内面に向かっていきます。また、学童期にあこがれていた人や物に対しても、粗が見え出し始めて失望するようになり、自分はどうあるべきなのかということを考える時期になるわけです。
そのような時期にある子どもたちに、上から「将来のためにはこれこれこうしなさい」なんていうようなことをいうと、気持ちがわかっていないと突っぱねられるわけです。彼らが考えていることは、「自分がどうあるべきなのか」であり「将来のためにこうすべき」というわけではないというわけですね。
そういった答えがなかなか見つからないのがちょうど中学生の時期で、この時期は人生でも鬱々としてあまり面白くないわけです。だから、この時期は非常に難しいわけですね。
こういった内容が今回の講義内容でした。初回から非常にためになったと思います。修士の授業はレベルが高いですねえ。
2時間目 言語習得論
人間はどのように言語を習得しているかという内容を学習します。特にSLAについて着目してやるようです。
内容的には学部でやったChomskyの話やInter Languageなどの話をやるとのことです。学部時代にやっている話が中心ですので聞いていて楽です。復習も兼ねて講義を受けようと思います。